最近はあまり写真が撮れておらず過去の写真を現像して遊んでいるので、今日は現像の話を。私のブログで紹介している写真のほとんどは、rawで撮影したファイルをLightroomで現像したものです。なぜわざわざ面倒くさい現像を?と思われる方もいるかもしれませんが、最大の理由は「楽しい」から。
写真を現場で撮影する楽しさと同じくらい、家で現像している時間が楽しいです。(脳みそが認識しているセカイと比べて)不完全に記録されたデータから、私が感じた景色を再構築していく。はじめは暗すぎたり、明るすぎたり、淡泊だったり、くすんだ色だったりする。でも現像をしていくと、それが徐々に自分のイメージに近づいてきて、ゾクゾクするような現場の感動が再現されてくる。私にとっての現像の楽しみって、そんな感じです。
写真を楽しむひとの中には、1) 写真(真実を写す・記録)的なアウトプットをめざす方と、2) photograph(光画・光と影と色で画を作る)的なアウトプットをめざす方、の両極端に言って2通りが居られるのではないでしょうか。写真が真実を写していると思う方はこのマイナーなブログを読んでくださる奇特な方の中には居られないでしょうが、それでもなお、なるべく現実に忠実に写真を撮りたい人はいるはず。一方で、カメラというツールを筆として使い、絵を描くようなスタンスでphotographを撮る方もおられると思います。私の写真はその中間(どちらかというと1)寄り?)くらいかな。写真を眺めるのは、ジャンルにこだわらず好きです。
現像についてはほとんど感覚的にやっているのですが、スタンスと方法をあえて文字にしてみるとこんな感じでしょうか。
・まずは現実に近づける。
(露出、ホワイトバランス、彩度、コントラスト、ダイナミックレンジ etc.)
・そのうえで、撮影時に感じた印象を、ほんの少しデフォルメして盛り込む。
(光を強調、影を強調、かすみを増減、円形フィルターによる強調 etc.)
・ゴールはその時に感じた「印象」の表現。現実と印象の間がおとしどころ。
・「自分の色」みたいなものは特にない。(プリセットはほとんど使わない)
・カメラの限界はあらゆる手段を使って現像で補完する。
・自分の脳みそがやっていること(感情も含む)は現像にサブリミナル効果的に反映させる。
ex.) 視点を集中すると対象物は明瞭化し周辺は曖昧になる
→ ボケを利用する(撮影時)、訴求ポイントだけにシャープネスをかける、周辺減光を利用する etc.
ex.) 気分がアガると世界が明るく見える / 感情が落ち込むと世界がダークに見える
→ 露出・彩度を上げる / 落とす、ホワイトバランスを変える etc.
現場ではその場に一番近いホワイトバランスを選択しjpgに記録しておくようにしています(現像時の参考にします)。
現像ソフトについては、LightroomだけでなくCaptureONEも試してみましたが、あまり違いが分からず、結局使い慣れているLightroomに戻ってしまいました。Luminarにも興味はあるのですが、少なくともAIに現像を任す気にはならないです(ラクできるところもあるのかもしれませんが…)。有名プリセットなんかもVSCOを含めいくつか試しました。でもなんだかしっくりこず、最終的に今のスタイルに落ち着いた感じです
現像以外にもやってみたいことはいろいろあります。星景の比較明合成なんかもやってみたいし、三脚をじっくり据えてNDフィルター使ってスローシャッターで遊びたい。望遠レンズ買って鳥の写真も撮りたいなあ。まあでも人生もう少し時間があるはずなので(甘いか?)、今はスナップメインで写真を楽しみ、ゆっくり時間が取れるようになったら他のことにも手をだしていきたいなあと思います。
以上、雑感でした。
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