私は普段、光に着目して被写体を捉えることが多いのですが、ある写真仲間とそんな話をしていると、彼の場合はまず目に入ってくるのは色だと話してくれました。その時私は、その知り合いの写真の世界観が腑に落ちると同時に、スタンスの違いをとても興味深く感じました。神経科学や心理学にサリエンシーという言葉があります。視覚探索の際に「仲間外れ」をどのように探すか?というような概念になりますが、「仲間外れ」の探し方は、被写体の捉え方に大きく影響する要素であるように思います。個々人がもつサリエンシーアルゴリズムにより写真はかなり変わるのではないか?そんな当たり前のことをかなり昔に考えて、ソール・ライターなんかのカラーストリートスナップは色の捉え方がやっぱすげえななんて思い、たまには意図的に頭のなかのアルゴリズムを変えてみようと考えました。で、考えたはいいのですが、ここ最近すっかり忘れてしまっていたので、今日は久しぶりに色に着目してスナップすることにしました。
仲間外れの色を探しながら歩く。
花も、消火器も、気付いてほしいものは、みな目立つ色をしてる。
当然踏切も。
意図的に風景に色を入れてみる。
モノクロームの砂浜に色を見つける。
色でスナップにリズムを付ける。
光と色。
普段と違うマインドセットで歩いてみると、写真がちょっと変わるかもね、というお話でした。最近はモノクロに興味が出てきていたこともあり、コントラストと被写界深度で被写体を表現する写真が多かったのですが、色で訴求ポイントに迫ってみるのもたまには面白いです(モノクロにも活きるはず)。
でも撮った写真を見直してみると、ナチュラルに光を意識してしまっているなあ(汗)。光あるところに色あり^^
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