先週末、スバル・レガシィアウトバック(BS9, D型)が納車されました。契約書にハンコを押したのが昨年12月末。約二ヶ月での納車となりました。
こちらは前車(4代目レガシィツーリングワゴン、以下 BP5)とアウトバックを並べた唯一の写真。サイズ感の違いが分かると思います。でかい!全長・全幅がそれぞれ14cm・11cm大きくなっています。とはいえ最小回転半径は10cmしか変わらないので、最初は気を使ったものの特に違和感なく乗ることができています。
乗り換えの動機
最大のポイントはアイサイト(ステレオカメラを使用した運転支援システム )です。年なのか運転に対する慣れなのか、運転中にヒヤッとすることがここ数年で何回かありました。いずれのケースもアイサイトの自動ブレーキがあれば万一の場合でも最悪の事態には至らないことが想定されたので、後悔しないうちに自動ブレーキ付きの車にしたいと思いました。アイサイトの自動ブレーキは相対速度50km/hから停止することができます。
また、アイサイトの全車速追従機能付クルーズコントロールも魅力でした。以前にレンタカーのインプレッサで経験したのですが、ロングドライブが飛躍的に楽になります(北海道・道南の旅 Day1)。最近は仕事が忙しいこともあり、以前と比べてロングドライブに対するモチベーションが下がり気味でした。家族との貴重な思い出を作るためにも、クルーズコントロール付きの車が選択肢として外せませんでした。
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なぜアウトバック?
乗り換えは数年前から考えていましたが、前車のBP5を気に入っていたこともあり、なかなか欲しい車がありませんでした。レヴォーグ(1.6STI SPORTS)は有力な選択肢でしたが、インプレッサベースなので車内・荷室の広さがBP5と代り映えがせず、乗り換えの決定打にはなりませんでした。同じくインプレッサベースのフォレスターに関しても同じ理由です。息子たちが大きくなってきたので、もう少し車内・荷室に余裕が欲しいところでした。そこで選択肢に浮上したのがアウトバック(BS9)。米国市場向けに大型化しているレガシィアウトバックですが、国内向けのツーリングワゴンとしてのポジションをレヴォーグに譲ったことで吹っ切れたのか、先代(BR9)に比べて現行モデルはデザインが伸びやかになったように思います。BS9のデザインはかなり気に入っており、情報収集を進めていました。
そしてD型へビッグマイナーチェンジ
ご存知の方も多いと思いますが、スバル車は毎年マイナーチェンジが実施され(年次改良)、A型・B型・・・と銘打たれます。D型はビッグマイナーチェンジとなり、ネガが徹底的に潰されると同時にフェイスモディファイ・新装備追加などが行われます。その後は、さらにE型・F型と熟成していき、フルモデルチェンジを迎える、というのが最近のパターンになっています。
以前、初代レガシィB4のB型を所有していたことがありましたが、ビッグマイナーチェンジしたD型モデルの進化ぶりがめちゃめちゃ羨ましかった経験があります。この経験を活かし、前車のBP5ではD型を購入、満足していました。このことから、アウトバックについてもD型ビッグマイナーチェンジには注目していました。そして昨年10月にアウトバックD型発表。アダプティブクルーズコントロール上限120km/hへの変更、後退時自動ブレーキ、ナビ8インチ化などなど、魅力的な改良がなされました。そこで、前車BP5が10年目を迎えたこともあり、満を持してアウトバックを迎え入れることに決めました。
ちなみにスバル車以外での対抗馬は?
3列シート車にも関わらず走り・装備・デザインのよいマツダCX-8が一番の対抗馬でした。実家の父母も後期高齢者になりましたし、3列シートがあったら今後はなにかと便利かなと思ったのが理由です。ただCX-8はアウトバック以上にサイズが大きいこと、3列シートが今すぐ必要なわけではないこと、そもそも私はスバリストであること、、、などから選択肢から消えました。ただ、どうしても3列シートが必要な時が来れば、その時は乗り換えの有力候補になるかもしれません。その他にとりあえず考えてはみたのは、アウディA4アバント・VWパサートなど。Webでお値段みて、はいさようなら、でしたが。
新しい相棒について
- スバル・DBA-BS9・LEGACY OUTBACK Limited (タングステンメタリック)
- 水平対向4気筒2.5L DOHC 16バルブ AVCS(FB25)(レギュラーガソリン仕様)
- AWD(常時全輪駆動)
- 225/60R18タイヤ(225/65R17スタッドレスタイヤで納車)
- DIATONEサウンドビルトインナビ
- 本革シート(アイボリー)
今回初めて経験する装備
アウトバックはスバルのフラッグシップであることもあり、デフォルトで付属してくる装備が半端ないです。全部入りといっていいくらいです。ここでは前車(レガシィツーリングワゴン BP5)には装着されていなかった装備を列挙してみます。
アイサイト
- プリクラッシュブレーキ ・・・ステレオカメラを利用した前方自動ブレーキ
- 後退時自動ブレーキシステム・・・後方自動ブレーキ(ヒトは認識しない)
- AT誤発進・誤後進抑制制御・・・ペダル踏み間違えなどによる飛び出しを抑制
- 全車速追従機能付クルーズコントロール・・・停止状態から135km/hの範囲内での先行車追従機能を併せ持つクルーズコントロール
- アクティブレーンキープ・・・60km以上で車線中央維持・車線逸脱抑制(ステアリング操作アシスト)
- リヤビークルディテクション・・・後方死角の車を検知、ドアミラーのインジケーターでお知らせ
- アダプティブドライビングビーム・・・ステレオカメラで前方車両を検知、ハイ・ロービームを自動切換え。ヘッドランプに内蔵されたシェードによって前方車両に当たる部分のみを遮光、そのほかの部分はハイビームで照射。
- フロントビューモニター・・・見通しの悪い交差点などでドライバーから見えない情報をナビゲーション画面に表示
- サイドビューモニター・・・車両左側の画像をナビゲーション画面に表示
その他
- アイドリングストップ
- X-MODE・・・タイヤが空転してしまうシーンでエンジン・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御しスムーズな脱出を実現。ブレーキ操作で制御しきれない雪道や砂利道の下り坂などで一定の車速を維持(ヒルディセントコントロール)。
- ヒルホールド・・・急な上り坂で坂道発進を補助
- ステアリング連動ヘッドランプ
- リアビューカメラ
- 雨滴感知オートワイパー/オートライト
- 自動防眩ルームミラー・・・後続車のライトの眩しさを感知し自動的に軽減
- 運転席シートポジションメモリー
- ステアリングヒーター
- シートヒーター
- USB電源
- パワーリヤゲート・・・自動開閉リヤゲート
- スタブレックス・ライド・・・路面状況に応じて減衰力が変わる可変ダンパー(KYB製)
- ETC2.0
まだあるような気がしますがすべてを把握しきれていません。それにしてもこの装備の充実っぷり、どうなっとんねん...。これがこの10年間のクルマの進化なのか?それともアウトバックが異常なのか?
実際に乗ってみて
神奈川県内(高速道路含む)、アクアラインー千葉富津岬、伊豆半島などをこの二週間で徘徊してきました。まずはこれまでのインプレッションを書いてみます(まだ気分が高揚しているため良いことしか見えていませんので、その点は悪しからず)。
動力性能・車内空間
実際に乗るとパワー不足が気になるのでは...、と心配していたのですが杞憂でした。まだ慣らし中なのでiモードでしか運転していませんが、必要十分なパワーと感じます。もちろんこれまでの2Lターボのような暴力的な加速は望めませんが、トルク特性が優れているのか高速道路においても特にストレスを感じず加速できています。箱根のワインディングで家族四人載せても流すぶんには問題なし。発進時のレスポンスについても、以前レヴォーグ試乗時に感じた過敏さはなくコントローラブルです。CVTも特に違和感はありません。
車内空間はBP5に比べるとやはり広いですね。隣の同乗者が少し遠くに感じます。後席も左右・足元がゆったり。息子たちの背が伸びても問題ないでしょう。気のせいか後席でのケンカが少なくなったような?また、今回人生ではじめてアイボリーの内装を選びましたがいいですね!落ち着いていて大人っぽい感じ。でも、もう少し子供が小さかったら汚れが気になって選ばなかったかも。
エンジン音やロードノイズなどはよく遮音されており、車内は非常に静かに感じます。そのせいかどうか分かりませんが、前車よりも音楽やラジオが聞きやすいです。
足回り
現在はインチダウンした225/65R17スタッドレスタイヤ(純正17インチホイール)を履いているのであまり参考にならないかもしれませんが、地面の凹凸はジェントルにいなしてくれてると思います(BP5比)。一方で、腰高のSUVだからといってロールが気になるということはありません。山道でもストレスなく意図通りにスムーズに曲がってくれます。まだBP5の感触が残っているのに違和感が特にないのはさすがですね。このあたりはスタブレックス・ライドが効いているのかな?まだ500kmほどしか乗っていないので、フィールはまだまだ変わってくるかも。
225/65R17スタッドレスタイヤ(ヨコハマiceGUARD SUV G075/純正17インチホイール)
225/60R18タイヤ(ブリジストン DUELER H/P SPORT/純正18インチホイール)
アイサイト
全車速追従機能付クルーズコントロールは素晴らしいの一言。高速道路での使用に限ればアクセル・ブレーキ操作に関してほぼ自動運転、非常にきめ細かな制御をしてくれます。どのくらいきめ細かいかというと、「元気いっぱいな私」の運転 > 全車速追従機能付クルコン >>> 「疲労して注意力散漫な私」の運転、といった感じ。アイサイトver.3から採用されたカラー画像ステレオカメラは先行車のブレーキランプ点灯を認識することもできるため、きめ細かな制御が可能なのだとか。このシステムを使うと、運転中・運転後の疲れが明らかに違うので、走行安全に寄与してくれると思います。
一方、全車速追従機能付クルコンは渋滞時にも大活躍します(こちらは高速道路のみならず一般道でも)。クルコンに任せてしまえば加速も減速も先行車に追従するので、アクセル・ブレーキ操作を行う必要は全くありません(もちろんアイサイトだけに頼った運転は禁物ですが)。クルマが停止してしまった場合には一度クルコンの設定が切れますが、先行車が動きだしたらボタンを押すだけでまた追従開始です。これは未来だ...。ただ、先行車が少し離れてしまった時の加速がちょっと急すぎるのは気になります。このあたりはアルゴリズムでどうとでもなりそうですが、ソフトウェアアップデートとかないんかなー。
(2018/4追記)1. アイドリングストップOFF、2. 2台前の車が発進したら(前車が発進する数秒前に)クルコンON、の合わせ技で渋滞時の挙動がウルトラスムーズになりました。自分で運転する時以上の繊細さ。お試しあれ!
書きたいことはもっといろいろあるのですが(ナビとかパワーリヤゲートとかアダプティブドライビングビームとかアクティブレーンキープとか...)、そろそろ文章を書くのに疲れてきたので、とりあえずここまでにしておきます。
今のところの結論。アウトバックはいいぞ!
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