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北海道・道南の旅 Day3

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Day2に引き続き、北海道・道南の旅 Day3です。

この日は主に、昭和新山有珠山を中心に、洞爺湖有珠山ジオパークを巡りました。その後、室蘭の地球岬を経由して、3日目の宿泊地である登別へ向かいました。


朝、起きると窓の外には洞爺湖雄大な景色。
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本当はもう少しホテルでのんびりしたいところですが、チェックアウトします。
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この日、ざっくりと予定していたのは昭和新山周辺の散策と地球岬を訪れることのみ。
まずは昭和新山の前知識を仕入れるために、洞爺湖ビジターセンター・火山科学館を訪れました。
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火山科学館は有料なだけあって、有珠山の噴火の歴史を効率よく把握することができました。2000年の噴火は、今朝まで泊まっていた洞爺湖温泉の、本当にすぐ目と鼻の先で起こったのですね。体験シアターも迫力がありました。

こちらは2000年の噴火による噴石でダメージを受けた軽自動車。
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2000年の有珠山噴火の際、有珠山噴火を的確に予知し住民の避難を成功させた北大の岡田弘教授が、当時ニュースによく映っていたことなど、はっきりと思い出しました。
非難が成功したおかげで人的被害はなかったものの、物理的な被害は相当なものだったそうです。周辺には2000年噴火の際の火口や、災害遺構が保存されているとのことで、時間の許す限りそれらを訪れてみることにしました。


有珠山噴火の前知識を仕入れたあとは、まずは昭和新山へ。1944年 - 1945年の噴火で形成された300mをこえる溶岩ドームだそうです。思ったより大きい!
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昭和新山の麓と有珠山は、ロープウェイで結ばれています。
このロープウェイを利用して有珠山に登りました。

こちらはロープウェイ山頂駅から見た昭和新山。左は洞爺湖です。昭和新山があるのは洞爺湖のすぐ脇ですね。こんなのがニョキニョキ生えてくるんだから、火山活動ってすごいなあ。
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これは大有珠。1853年(嘉永6年)の噴火でできた溶岩ドームだそうです。この辺りでは定期的に火山が噴火して新しい山が生まれています。
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周辺のハイキングコースを歩いてみると、ところどころに夏の花が咲いていました。

エゾノシモツケソウ
20170724_9 エゾノシモツケソウ

ハマナス
20170724_10ハマナス

こちらは火口原展望台から見た銀沼大火口。1977年 - 1978年噴火でのマグマ水蒸気爆発により形成された火口だそうです。まだ水蒸気が立ち上っています。この噴火では有珠新山が形成されています。
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ハイキングコースを利用すると火口のすぐそばまで行くことができます。さらにこの先、火口脇を通る外輪山遊歩道がありますが、今回は火口原展望台で引き返しました。
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昭和新山有珠山の後は、2000年噴火の爪痕を見学して回りました。

こちらはWikipediaからの引用

活動推移

3月31日午後1時7分、国道230号のすぐ横の西山山麓からマグマ水蒸気爆発。噴煙は火口上3,500mに達し、周辺に噴石放出、北東側に降灰した。噴火直後より、内閣安全保障・危機管理室からの要請で札幌行の特急列車を長万部駅で運行を打ち切って洞爺駅へ回送させ、折り返し虻田・豊浦町民を長万部町へ移送する等の避難列車を仕立てた。翌日には西山西麓や温泉街に近い金比羅山でも新火口が開き、付近に次々と新しい火口を形成した。火口に近い地域では噴石や地殻変動による家屋の破壊が多発した。同年8月になると深部からのマグマ供給が停止し、9月以降は空振や火山灰噴出の活動は衰えた。

Wikipedea"有珠山"


西山火口の北側にある西山災害遺構です。かつて国道230号線が通っていた場所。
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火山に伴う地殻変動で国道230号が陥没し通行不能になりました。陥没した場所には水が溜まり現在は池になっています。池から生えている電柱が、池の下が当時国道だったことを物語っています。
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西山災害遺構から車で少し山道を登ると、金毘羅山火口を望むことができます。当時熱泥流を噴出した火口は、現在はエメラルドグリーンの池になっています。
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すこし角度を変えると、すぐそこに洞爺湖温泉街が見えます。昨日宿泊した場所の本当にすぐそばで噴火がおこったんだなあ。
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金毘羅山火口から噴出した熱泥流が押し寄せたのがこちらの住宅の裏側。
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泥流対策のために流路工が設けられていたものの機能せず、熱泥流は公営住宅である桜ヶ丘団地の2階部分に激突。さらに公営浴場の「やすらぎの家」などにも被害をもたらしたそうです。これらの災害遺構も保存されており、すぐそばから見学することができます。
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こちらは1977年噴火に伴う地殻変動で倒壊した病院。
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本当は西山火口も訪れてみたかったのですが、時間がありませんでした。

それにしても、居住区のすぐそばで噴火が起きていることに本当にびっくりしました。火山の脅威をまざまざと見せつけられました。噴火はまた数十年後に必ず起こると考えられています。この辺りにお住まいの方は、常に火山に備えて生活しておられるのでしょう。でも一方で、火山の恵みとして洞爺湖温泉が観光地になっているのですよね、、、。


地球岬
洞爺湖有珠山ジオパークを巡った後は、地球岬へ向かいました。地球岬室蘭市にある景勝地で、高さ100メートルもの断崖絶壁の上から太平洋を眺めることができます。
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「もしかしたらクジラが見えるかも?」みたいな宣伝文句がありましたが、残念ながら生き物の気配はなし。でも地球の丸さが実感できる場所です!
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こちらは地球岬のそばにある母恋駅
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登別温泉
日が暮れるころ、最後の宿泊地である登別温泉に到着しました。この日の夜は、かの有名な登別の湯で旅の疲れを癒したのでした。
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続きます。


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